一人でビジネスをしている方以外の経営者なら、求人募集をかけて人を雇っていますよね。
求人採用を決めるとき、あなたは何を基準にして決めていますか?
経験?年齢?人間性?男性・女性?など挙げるときりがないと思います。
どれも間違いではありません。
我々のような中小企業の経営者は、しっかりと採用した場合のリスクも考えていかなくてはいけません。
なぜかというと、一人雇うごとに会社の利益が減る可能性があるからです。
一人雇った分生産性が上がり、利益がアップすれば別ですが、、、
そこはしっかり見極めなくてはならないのです。
なんとなく忙しいから、なんとなく人が足りないからではダメです。
1.採用するリスク
採用する場合、しっかり考えておかなければならないのがリスクです。
採用したらリスクなんてないでしょ!?と思われている方も中にはいることでしょう。
でもそれは大きな間違いなのです。
採用してそれで終了ではないのです。
リラクゼーションサロンの場合、お客さんに入るためには、まず手技(マッサージ)を覚えなくてはいけません。
手技あっての接客ですから、他のサービス業とはちょっと異なるところもあります。
だいたい未経験の方でお客さんにサービスを提供できるまでの期間は早く仕上がる人で約2週間ぐらいになります。
これはあくまでも目安の期間なので、1ヵ月になる人もいれば、それ以上の人も中にはいます。これは人それぞれ覚えるスピードだったり、得手不得手がありますから覚えるのが遅いからといってダメなことはありません。
他の職種でもいると思いますが、要領のいい人やセンスがある人はさまざまな分野にいることでしょう。
僕の経験上、要領のいい人やセンスがある人はなんでもそつなくこなすため、仕事に面白みがなくて短期間で辞めてしまう方が多いです。
たいていの人は不器用で、なかなかお客さんにサービスを提供できずに頑張って、頑張って努力をして覚えることができるのです。
でも実際はお客さんに入る前の研修中に辞めていくケースがほとんどなのです。
学校とは違い手技を教えるのにお金をもらっているわけではなく、自社で働いてもらうために採用をかけているので、時間と労力はすべて無駄になってしまうのです。
他の業種でも研修期間中に時給を払っているところがほとんどだと思います。
社員で雇った場合でも、給料は発生しますよね。
でも辞めてしまえばすべて終わりです。
一人あたりにかけた求人費や支払った給料などけっこうの金額になると思います。
ほとんどの経営者はそれを見て見ぬふりをしてしまうのです。
考えたらゾッとしてしまうからです。
自社の利益から求人費などのお金を出すわけですから、しっかりと最悪のケースを想定しましょう。
2.生産性を考える
一人あたりの生産性をしっかりと考えなければいけません。
なんとなく忙しいから人を増やすかではせっかく利益が残っていたのにも関わらず、減ってしまう可能性があるのです。
もしかしたら、売り上げはアップするかもしれません。ですが、一番重要なのは手元にお金が残るかです。
いくら売り上げがあがったとしても、手元にお金が残らなければ意味がありません。
売り上げと利益は全く別と考えてください。
エステやマッサージなどの手技を提供するものに関しては、一人一人が商品になるのでお客さんの取りこぼしがかなりの人数あるのであれば従業員を増やしてもいいでしょう。
歩合であればある程度の取りこぼしで増やしても構わないと思います。
ただあまり従業員を増やし過ぎると、従業員が稼げなくなるということになり、辞めてしまう可能性も高くなるのでバランスよく調整することが必要になってきます。
固定給や保障で支払っている場合などは、取りこぼしがそれなりの人数ない限りは従業員を増やすことはあまりオススメできません。
なぜかというと、一人増やせば取りこぼしは少なくなることは間違いありません。
売り上げも上がります。
でも総合的に従業員の支払う金額が大きくなれば利益は少なくなります。
しっかりと1人あたり支払う金額と稼ぐ金額がバランスが取れているのかを考える必要があるのです。
一番いい方法が、1人あたりの粗利で考える方法です。
常勤している人は1人で、週何日とか短い時間の人は0.5人で計算します。
例えば、年間で粗利が2,000万、
常勤3名、パートが2名いたとします。
計算すると、、、
2,000万円÷(3人+0.5人+0.5人)=500万円
この店では1人あたりの粗利は、500万円となります。
この方法を基準として考えていけば従業員の生産性を考えることはできるのです。
3.自社にとってのメリット
採用するときに特に迷うのが、どんな人を採用すればいいのかということだと思います。
それぞれの会社だったり、店だったりと特色はあると思います。
まずは現在働いている方と上手くやっていけるかどうかではないでしょうか。
我々のような中小企業は少ない人数で仕事をしているはずです。
少なくとも面接をされるときは、経営者が直接面接されることでしょう。
それであれば、自分が一緒に仕事をしていきたいと思った人を採用することがベストです。
それがどんな形であれ自社にとってのメリットになるはずです。
もし辞めてしまったとしても自分が決めたんだからと諦めもつくと思います。
僕の場合、採用するときの基準として1つ決めていることがあります。
それはその人がうちの店で働いているイメージができるかどうかです。
イメージができない人だったり、迷った人はあまり良い結果を生まないことが多いので採用はしないです。
ただ例外もあります。迷ったけどもしかしたら自社にとってメリットになるかもと感じたときです。
その時だけは採用したりします。
それでけっこう長い間働いてくれたケースもありますのでその部分は大切にします。
仕事場の環境はしっかりしたものにしなくてはいけません。
それが必ず自社のメリットに繋がるからです。
まずは仕事の環境を整えることを考えることが必要なのかもしれませんね。
まとめ
採用をする場合、あなたのところでしっかりと基準を決めることが一番望ましいことだと思います。
働く環境がしっかり整っていなければ、せっかくいい人を採用かけられても辞めてしまうかもしれません。
これだけ人材の確保が難しくなっている時代で貴重な戦力を手放すことはとてももったいないことです。
ただでさえ少子化になっているので、これから先どんどん働き手が少なくなってくることは間違いありません。
せっかく売り上げはあがるのに働き手がいないのであれば意味がないのです。
そうならないためにも採用を決める基準は、しっかりと決めておいた方がいいのです。
今のうちからしっかりと対策をしていくことをオススメします。